ITの特徴について
近年のインターネットビジネスは,次々と新しいサービスが生まれ,その成長は目覚ましいものがあります。インターネットビジネスの歴史はまだ十数年と日が浅いにもかかわらず,今日,インターネットに触れずにビジネスを展開することはもはや不可能でしょう。
一方で,IT業界はその潜在的な成長の余地がある故に,過度な労働を強いる傾向があり,長時間労働,残業代の未払い,メンタルヘルス不調など多様な労務問題が生じている現状にあります。
さいたまシティ法律事務所では,IT業界の特徴を踏まえた上で労務問題をサポートします。
IT業界において発生しやすい労務問題
①長時間労働・残業代請求
IT業界では,新しいサービスの構築,既存サービスの保守などの業務において,長時間労働が発生しやすい状況にあります。長時間労働のいわば必然として,メンタルヘルス不調,残業代の未払いといった問題が生じやすくなります。残業代に関しては,固定残業代制度を採用したり(ただし,固定残業代を超える残業分は払われていない),残業代を発生させないために業務委託契約を締結するケースもありました。きちんと手当を支払わなければ,IT人材が流出してしまい,ひいては会社の不利益になるだけですので,長時間労働や残業代請求については,本業に力を入れるのと同水準の程度で取り組む必要があります。
②雇用・請負の問題
IT業界ではフリーランスで働く方も大勢いる影響からか,労働の形態が明確ではないという場面も見受けられます。例えば,業務委託契約の形で労務提供を行っているものの,事実上使用者の指揮命令を受けている,長時間の労働を強いられている,ということで,一切の裁量がない場合が挙げられます。このような状況は,もはや業務委託とは言えないでしょう。
③労働者の地位の問題
IT業界はスピードが求められる業界であることから,欲しい人材がいたらすぐに採用する傾向にあり,その一方で採用してみたら問題社員だった,会社に合わない人材だった場合などに,必要な手続きを行うことなく解雇してしまうこともあります。IT業界においてビジネスのスピードが要求されることはそのとおりですが,だからといって労働基準法の適用が他の業種と異なるわけではありません。IT業界のスピード感を考慮しつつも,労働基準法を遵守した労務管理が求められます。
IT企業特有の法的問題に関して弁護士ができること
さいたまシティ法律事務所では,IT企業の労務に関し,以下のとおりサポートします。
① IT業の特性に応じた日常の労務・法務アドバイス
② IT業に特化した雇用契約書・就業規則等の整備
③ IT業特有の書面・契約関係についてのチェック・書面作成対応
④ IT業に起きる紛争・トラブルを予防するための制度作り
弁護士に依頼するメリット
以上のとおり,IT業界は恒常的に労働問題が発生しやすいと傾向にあり,ベンチャー企業の場合は社内規程も未整備の場合が少なくないため,いざ労務問題が生じた場合は会社にとって深刻な結果を招くことがあります。また,社内の労働問題は,他の社員の意欲等にも影響することから,放置することが許されない問題であると言えます。さいたまシティ法律事務所では、IT業の特性を踏まえた上での労務に関するアドバイスをご提供することが可能です。これにより、トラブルのリスクを最小限にとどめることが可能です。
すでに起きてしまった問題への対応だけではなく、将来のリスク回避のため,現在起きている問題を二度と生じさせないように取り組むことが経営強化につながります。さいたまシティ法律事務所では,問題発生の根本を探求し、就業規則の整備・改善や、実際上の労務運用までリスク回避策を積極的に提案しています。起きてしまった問題への対処ではなく,そもそも問題が発生しない土壌を作ることが、会社や従業員にとって何より望ましいものであり,経営の安定化につながります。
埼玉で弁護士をお探しのIT業の皆様は是非ご相談ください。
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Last Updated on 2024年2月27日 by roumu.saitamacity-law
この記事の執筆者:代表弁護士 荒生祐樹 さいたまシティ法律事務所では、経営者の皆様の立場に身を置き、紛争の予防を第一の課題として、従業員の採用から退職までのリスク予防、雇用環境整備への助言等、近時の労働環境の変化を踏まえた上での労務顧問サービス(経営側)を提供しています。労働問題は、現在大きな転換点を迎えています。企業の実情に応じたリーガルサービスの提供に努め、皆様の企業の今後ますますの成長、発展に貢献していきたいと思います。 |